たまにはセンチメンタルに

ただいま。
写真の中のあいつは相変わらずでした。
昔の仲間と色々話したけど、やっぱり良い奴だったなぁと。
そんな思い出話とそれぞれの近況を酒の肴に、久々に美味い酒を飲んできました。
 
奴の死の前日、最後の会話が呑みの誘いだったな。
「今日は無理だけど、また今度呑もうな」
それが最後の会話だった。
翌日、関東に初雪が振り積もった日。突然俺たちの前から姿を消してしまった。
 
最後の会話と約束が今でも胸に突き刺さる。
だから、最低でも年に一回。
あいつの命日の近くだけは絶対に、昔の仲間と集まることにしている。
 
一緒に過ごした9年はあっという間だった。
そんな思い出がつまった一枚の写真が手元にある。
大寒山の駐車場で笑いあう昔の俺とあいつ。
高校であいつに出会わなければ、バイクに乗ることなんて無かっただろう。
今ではレストランも無くなり、あのころとは比べ物にならないくらいの速さで椿ラインを走ることが出来るようになったけど、未だにあいつの背中には追いつくことが出来ないだろうな・・・。
 
でも、いつか俺が向こうに行った時、また一緒に走って笑いあうことが出来ればいいな・・・。